- 「ドラびでお」は、ドラムを演奏するとスネアやタムに取りつけたセンサーを通してMIDI信号が送られ、そのMIDI信号を受けて映像が同期するというシステム。ドラムを叩いて映像をコントロールするのだが、その激しいドラミングは、単に映像をコントロールするというものではなく、映像と音楽が絡み合い絶妙なパフォーマンスを生み出す。この「ドラびでお」こと、一楽儀光さんの音楽感に迫った。
© K.ASUKA
音楽があるから映像が動く
------「本能的な欲求のもと」
「ドラマーは、いつも後ろのポジションにいますよね。ボーカルが前にいて、ギターやベースがいて、その後ろがドラムでしょ。でも俺も前に出てみようかと思って。そう言えば映画音楽も、映像があってその後ろに音楽があるっていう感じでしょ。だから、後のものを全部前に持ってきてみようかと思った。」
作品づくりで心がけていることは、ドラムの妨げにならない映像にするということ。自分のドラミングが生きるように、そして音楽が生きるような映像。「映があって音楽があるっていうのは、もうつまらない。音楽があるから映像が動くっていう感じ」と話す。
たしかに「ドラびでお」は音楽があるから、映像が動いている。
作品を生み出す環境
------「結局、出会いがあって作品ができた」
VJに興味を持ちはじめてから現在の「ドラびでお」のシステムにたどり着くまでに、いろいろな試行錯誤があったようだ。「出会いは常に求めるようにしてます。いろんなソフトを買って試してますよ。」その幅広い探究心によって、制作部屋はソフトウエアの箱や趣味で集めたビデオテープ、膨大な資料と音源群で壁面埋めつくされている。
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映像編集には、Final Cutを使っているという一楽さんの作業スペース。そして一楽さんと共に世界を飛び回るドラびでおスーツケース。
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ドラびでお
一楽儀光(drums, computer)
伊藤隆之(programing) - ドラムスによるコンピューター・コントロールシステム「ドラびでお」は、プログラマーの伊藤隆之とドラマーの一楽儀光によるユニットで、ドラム・セットを巨大なビデオデッキとして使用し映像をコントロールしている。このユニットはフランス、韓国でも好評を博し、2005年末にはヨーロッパ、イギリス、アメリカでのツアーを挙行している。'04年7月に発売予定であった1st DVD『ドラびでお第一集』は、著作権侵害、名誉毀損、猥褻物陳列罪、図画法違反等のDVDで考えられるすべての違法行為にパーフェクトに抵触し、ギネス級の違反物と賞されながら発売直前に絶版となった。
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一楽 儀光
(いちらく よしみつ) - 1959年山口市生まれ。今も山口市在住の彼は、90年代初頭には日本の音楽シーンとほとんど関係を持たぬままに独自の音楽を作り出すに至っていた。広瀬淳二、吉沢元治、ジョージ・ルイス等との共演をきっかけにシーンに登場。'95年には金大煥、内橋和久、ジョン・ローズ、大友良英との共演を経て、'96年には韓国崔善倍トリオのメンバーとして活動。近年はクリス・カトラー、ユージン・チャドボーン、ハンス・ライヒェル、マニ・ノイマイヤー、パスカル・コムラード、レオニード・ソイベルマン、GONG、ケヴィン・エアーズ、ジム・オルーク、灰野敬二、天鼓、猫ひろし等と共演、「思い出波止場」や内橋和久の「ファンタスマゴリア」、HACOの「Happiness Proof」、津山篤、河端一とのハードロック・バンド「西日本」、大友良英、松原幸子との「I.S.O.」等、多くのグループに参加。2001年には「Acid Mothers Temple」のドラマーとして3度のUK/USツアーにも参加した。札幌では98年「I.S.O.」、02年「ANODE」で公演している。
■プロフィール
Official Web Site :ドラびでお